アクセス解析

 

結城 梨斗 (ゆうき りと)
[ トラブル1〜 ] 

主人公。男性。劇中では「リト」と片仮名の愛称で呼ばれている。彩南高校に通う高校生。物語の開始時は一年生で15歳だったが、現在は二年生に進級。連載のある時期から、同級生の面々共々、いつ三年生に進級できるのかは見込みが立たなくなったが、深く考えてはいけない。家族は両親と小学生の妹の四人。二階建ての一軒家に家族で住んでいるが、両親は各々の仕事の都合で家に居ないことが多い。特に母親は海外に居住していて滅多に帰国しない。父親は売れっ子の漫画家で、連載を何本も抱えて自分のスタジオに篭りきりで仕事をしている為、これまた自宅に居るのを見ることのほうが珍しい。

このリトが中学生の頃から憧れの存在だった、クラスメートの西連寺春菜への秘めた恋心と、リトに恋する宇宙人の美少女・ララの巻き起こす騒動を軸に、物語は進行する。ちなみに相手の春菜も実はリトが好きで、お互いに片思いと思い込んでいるという構図。

スポーツも含めて遊ぶのは大好き、学業は「まぁなんとかソコソコに」といった感じの、普通の男子高校生。中学時代はサッカー部で活動し、体育祭ではリレー等の競技でクラスを牽引する活躍を見せるなど、身体能力は平均以上のものを持っているが、なにしろ素手でコンクリートの壁を破壊する女の子が空を飛び回ったりするような世界なので、これといった長所には数え上げてもらえない。能力的には現実に存在しそうな平凡な男の子と言って差し支えないだろう。ただし生命の危機など、非常時には人間離れした動きと反射神経、そして肉体の頑強ぶりを見せる事も有る。

公式な設定は分からないが、背丈は目立って高いようには見えない(※注)。どちらかというと童顔(まだ少年だから当たり前といえば当たり前だけど)で、キリっと締まった表情をあまり見せない事もあって、外見に関しては、登場人物の中には彼を冴えないヤツと評する向きもある。が、主人公である以上、十人並みであろうはずはなく、親しみやすさに留意しながら余裕でハンサムの範疇に入る容姿に描かれている。ツンツン尖ったヘアスタイルは少年漫画の主人公のスタンダードと言えるが、リトの場合、色が茶髪に描かれているのが特徴。これは脱色したり染めたりしているのか、地色なのかは不明。あるいはアニメの登場人物の髪が赤かったり緑だったりするのと同じで、色は作画上のイメージであり実際に茶髪ではないのかもしれない。10月16日生まれ。ただ誕生日がきても、それを忘れがちらしい。

彼の長所は、もっぱら内面に集中している。普段は強気な反面、女の子に対しては朴訥で純情というのが、ストーリー上での性格の基幹だが、男女問わず相手の気持ちを第一に思いやる優しさを持ち、他人を傷つけるような言葉は滅多なことでは口にしない。正義感にも溢れていて卑怯な振る舞いを嫌い、勇猛果敢というほどの勇ましさではないが、友人の危機であれば身の危険を圧して救いに飛び込んでゆく事もしばしば。不在がちの両親に代わって雑多な家事をこなす妹や超多忙な漫画家の父親を気遣い、高校では部活をやめて手伝いに備えるなど、好感度高いポイントは枚挙に暇が無いナイスガイなのである。時として、女の子の部屋のドアをノックも無しで開けてしまったり、正直過ぎて、女の子が恥ずかしがるような事を、無遠慮に人前で口にしてしまうような無神経さを見せることもあるが、これは読者的には、また別の意味で応援したくなる長所と言えなくもない(かもしれない)。

こういう彼の性格に惹かれる女性キャラは、メインのヒロインである春菜やララ以外にも居て、恋とまで言わずとも、興味を抱いたり好感を持って接しているキャラを含めると、多くの異性に好かれている。リト本人には全くその自覚がないものだから、妹の美柑には「罪な男だ」などと呆れられたりもするのだが、作者は彼を嫌味な男に見せないことに相当の注意を払っている模様で、決して驕らず、どんな場面でも誠実な判断と行動を忘れない、人の良さが際立つ若者に描かれている。

春菜に思いを告げられず、なかなか関係が進展しない一方、自分の中でララの存在も次第に大きくなってきている事に戸惑うリト。毎週の喧しいトラブルと、『一人くらいオレに譲れやコラ』という男性読者の羨望の視線に揉まれる中、彼の恋はどんな結実を見るのだろうか。


(※注) 2011年3月発行の公式データブック『ぱ〜ふぇくとらぶる!』に記載された設定によると、身長は164.5cmである。

一覧に戻る

ブログに戻る