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金色の闇 (こんじきのやみ)
[ トラブル35〜 ] 

宇宙人の殺し屋。宇宙に広く名を轟かせている伝説の暗殺者。
ララの婚約者候補の一人であるガーマ星王子ラコスポが、邪魔者であるリトを抹殺する為に雇って地球に送り込んだ。「金色の闇」は殺し屋としてのコードネームであり、本名は不明(以後、当項では劇中での主な呼称に倣って「ヤミ」と称する)。

膝まで届くほどの長い金髪を持つ非常に愛くるしい外観の少女だが、普段は無表情で無感動。他人に心を開くことなく、冷徹に標的を仕留めようとする。暗殺に使用する得物は自由に変形できる己の肉体で、髪や手脚を刃物やハンマー、果ては猛獣にさえ変化させて標的を襲う。身のこなしも超人的で、武器化した肉体に頼らずとも高い戦闘能力を持つ。ただしこの能力(ヤミ自身はトランス能力と称する)は身体に大きな負荷を掛け、過度に使用するとヤミ自身の生命を脅かすほどの重篤な症状を引き起こす。

宇宙でも屈指の危険人物と怖れられる凄腕の暗殺者であるはずのヤミだが、その割には初対面の時から執拗な追撃にも拘わらず、リトにさしたる傷を与える事もなく仕留め損なっている。しかしこれをもって暗殺者としてのヤミの能力に疑問符を付けるのは早計である。リトに対し「なぜ反撃してこないのか?」という問いを発したり、リトに関する情報を偽って提供したラコスポに対する非難の言葉から考えて、ヤミは依頼が適正なものであるかを自分なりに確認するべく、リトを試していた可能性が有るからである。出会ったその時にリトからタイヤキをもらった事に戸惑っている描写もある。単に依頼されたミッションを遂行するだけ、と自分で言うほど非情な仕事ぶりではないのかもしれない。

ヤミが唯一、露わにする少女らしい感情は男性に肌を晒すことに対する羞恥心である。決まり文句の『えっちぃのは嫌いです!』が発せられるたびに、不運なリトに対しヤミの鉄拳が炸裂する。また、ヌルヌルとぬめる物に触れられることを大の苦手にしていて、ヌメリ気のある触手の怪物に捕らわれたりすると完全に戦意が萎え、為すがままになってしまう。ヤミの大きな弱点である。

リトを追う最中、割って入ってきたララの人柄に興味を持ったヤミは結局、リト暗殺を完遂することなく、地球に居着いてしまう。さらに、トランス能力過度使用の副作用で倒れた際にリトに救われたことで、リトに対しても興味を深める。リトの妹・美柑には大変気に入られて、彼女に対しては例外的に友人として気を許すようになるなど、ヤミは地球で過ごすうち徐々に、自分が抱えていた寂しさと、それを埋める物の存在を認識し始める。『標的である結城リトをいつか自らの手で殺す』為に地球に居るというのがヤミの言い分であるが、本音ではそれは地球に居残る為の口実になってしまっているようだ。ちなみにリトに貰ったタイヤキは、地球でのヤミの大好物となっている。

地球ではどこで寝泊まりしているのかは不明であるが、ルナティーク号という宇宙船を所有しており、この船を住居にしている可能性がある。趣味は読書で、『地球の文学は面白いものが多い』と、書店や図書館にしばしば出没する。ただしあまり金を出すつもりはないらしく、長時間の立ち読みで書店の店主を困惑させるシーンも見られる。

生い立ち等、ヤミの過去については現在のところ作中では全く語られていない。トランス能力は生体兵器として人為的に付加されたものであるらしい事をにおわせる描写が僅かに有るのみである。生来の孤独の身なのか、ヤミ自身は「宇宙をたった一人で生きる」と自らの事を語っており、家族愛や男女の恋愛といった概念に疎い。しかしリトやララとの関わり、美柑との友情など地球での親交を通じて、それらの感情に理解を深めようとしてきているように見受けられる。

後日談となるスピンオフ作品『ToLOVEるダークネス』では、モモと共に主役格として活躍。ヤミと同じくトランス能力を持ち自らをヤミの妹と称する少女・黒咲芽亜(メア)と、メアの背後から彼女を操る謎の存在『マスター』が出現。その二人が画策するダークネス計画により、兵器としての自分の存在に向き合い直しを迫られるヤミ。一見平穏だった地球での生活に暗雲が垂れ込める…!?

 

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