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ララ・サタリン・デビルーク
[ トラブル1〜 ] 

本作のヒロインで、銀河系のどこかにあるデビルーク星からやって来た宇宙人。銀河統一をかけた星間戦争を制して銀河系の覇者となったデビルーク星の王と、宇宙一の美しさと称えられる王妃の間に生まれた第一王女。

腰まで届く長い髪、エメラルドグリーンの澄んだ大きな瞳、抜群のスタイルを持つ美少女で、地球でも一際注目を集める華やかなルックス。宇宙人なので年齢は不明であるが、見た目は主人公リトと同世代に思える。悪魔のそれを思わせる黒褐色の尻尾が生えているのが地球人に無い身体的特徴。このララが突如として、主人公結城リトの家のバスルームに現れたことからToLOVEるの物語はスタートする。

家族は父親であるデビルーク王のギドと、ナナとモモという双子の妹。母親のデビルーク王妃は本編に登場せず、名前もその生死も不明である。ギドには王子がなく、いずれ第一王女であるララが婿を迎えて王位を継承させることになっている為、煩わしい政務の負担から早く解放されたいギドはララに次々と見合いをさせていたのだが、これにララは反発して家出。デビルーク星を飛び出して、デビルークから見れば辺境の未開惑星である地球に逃げてきた。追っ手から逃れるのにリトが手を貸した事、そしてその後、リトが想いを寄せるクラスメートの西連寺春菜に告白した言葉を自分に向けられたものと勘違いしたことなどから、当初は追っ手を諦めさせる口実としてリトとの結婚を宣言するが、堪りかねて「自由にさせろ」と言ったリトの言葉を、自分の気持ちを汲んで庇ってくれたものと、これまた好意的に勘違い。本気でリトを好きになってしまい、押しかけ同然でリトの家に居候しはじめる。

明るく快活で、優しさと正義感にも溢れる。竹を割ったようなサッパリした性格で、人を疑ったり臆したりという事がほとんど無く、自分を疎んじている者の悪意にも全く気付かない人の良さと楽天的気質の持ち主。一方で、良く言えば天真爛漫でマイペース、悪い言い方をすれば子供っぽくて奔放。自分の感情の赴きが、深慮遠謀に優先して行動に表れるタイプで、その、地球人から見れば突拍子もない行動が引き起こす騒動にリトが振り回される様子を軸に、物語は進む。宇宙人である事を隠してリトの通う彩南高校に入学したララだが、正体がバレても騒がれることなく受け入れられ、奇しくも一番の友人となった春菜をはじめ、地球で出逢う人々との付き合いを通じて精神的にも成長していく。そしてリトも、困惑しつつも次第にララの一途さに揺り動かされながら成長していくことになる。

故郷の王宮での生活環境によるものか性格によるものかはハッキリしないが、人前で肌を晒すことにあまり抵抗を持たない。リトの就寝中に全裸でベッドに潜り込んでくることがある他、人前でも露出度の高い姿で抱きついてきたりする為、女性の肌に免疫の少ないリトにとっては非常に難儀な日々の連続である。ただ羞恥心に欠けるというわけではなく、リトへの好意が深まるに従って恥じらう気持ちを表すことも多くなっていった。貞実さについて誤解を受けやすそうな面以外にも、地球人の習慣に慣れないが故の非常識な行動も当初は見られたが、学習は早く、物怖じする事なく人と打ち解けられる素直で陽気な性質も相まって、学校では人気者となる。クラスメートの春菜と、彼女と仲の良い籾岡里紗、沢田未央の3人とは特に意気投合し、4人で一緒に行動している事が多い。

デビルーク人は身体能力にかけては地球人より遙かに優れる超人揃いで、銀河最強の存在であるデビルーク王の血を引き継ぐララは、自身も見かけによらない体力・戦闘能力を持っており、体育の授業では相当力を抜いた状態でも五輪金メダル級の記録を出す他、本気になればパンチの風圧と衝撃波だけでコンクリート壁を圧壊させるほどのパワー、尻尾からビーム(?)を放つなどの超能力を駆使し、宇宙屈指の殺し屋「金色の闇」とも互角に戦う。しかし力をひけらかしたり暴れるのが好きというわけではなく、日常のララからファイターとしての片鱗を見る事はあまり無い。

ララの面目躍如たる才能は、どちらかというとその知性にある。特に理工学系の知識とメカの研究開発能力に優れ、例を挙げると、常に身につけているコスチュームロボットの「ペケ」、生体限定ながら短距離のワープ移動を可能にする「ぴょんぴょんワープくん」、互いの身体を入れ替える「まるまるチェンジくん」といった、数々のユニークかつ驚異的な発明品を独力で製作。デビルーク王家はじまって以来の発明王と呼ばれ、銀河でも天才的頭脳の持ち主として名を知られている。ララの婚約者候補として名乗りを上げる数多い宇宙人の中には、ララと結婚してその才能を超兵器開発に利用しようとする者も存在するのだが、ララ自身はもっぱら気まぐれな遊びや悪戯心の満足の為にメカを発明するのみで、幸か不幸か、自分の頭脳で銀河の覇権や技術文明の発展といった事に影響力を行使する事には、まるで興味を抱かない。

メカの発明以外でもララの知的探求心は旺盛であり、リトの生まれた星の事をよく知りたいという思いから、地球の文字や風俗習慣といった事を書物などから短期間に吸収していった。ただし料理は全く上達せず、ララの作る食事は地球人ばかりでなく同胞のデビルーク人にとっても有害なレベルである。

料理下手も本人は自覚しておらず、これといった苦手は無いララだが、唯一、尻尾を握られたり触られるのはひどく嫌がる。これはデビルーク人にある程度共通する特徴で、尻尾が性感帯のように敏感な為、触られると全身に快感が走って力が抜けてしまうからである(個人差もあり、一般的に男性はわりと平気らしい)。

最初はリトに対して常に直情的に好意をぶつけ続けていたララも、リトやその周囲の人々との関わりを通じて次第に、相手の気持ちを思い量ることの大切さに気付き、リトへの恋心の在り方、彼との距離の取り方にある種のスタイルを確立していくようになる。特にもう一人のヒロインである春菜との関係が成長の契機になることが多く、ララと春菜はリトを挟んで影響し合い、成長する両輪の存在だと言える。

少年ジャンプ誌上での連載の最終回において、リトから春菜への気持ちを知らされたララが望んだのは、リトを宇宙の王にした上で、愛する者達みんなで仲良く賑やかに暮らしていく未来であった。ララからボールを投げられたリトは春菜への告白を未だ果たせぬまま、彼らの世界は相も変わらぬToLOVEるな毎日を続けていく事になるのだった。

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